内部情報を暴露する「SVRの将軍」ロシア軍の死者9861人、負傷者1万6153人──と露国防省発表として政権寄りの露タブロイド紙コムソモリスカヤ・プラウダ(電子版)が20日報じたが、すぐにウェブサイトから削除された。同紙は「ウェブサイトがハッキングされ、不正確な情報が掲載された」と釈明したが、ロシア軍の損害はもはや隠し切れないほど大きくなっているのかもしれない。
2020年9月に、暗号化メッセージアプリ「テレグラム」に「対外情報局(SVR)の将軍」という名のチャンネルが開設され、登録読者は26万人近くにのぼっている。チャンネル主宰者は海外で暮らすSVRの退役将官「ビクトール・ミハイロビッチ」とされ、信頼できる政府筋を情報源にしているという触れ込みだが、真相は分からない。
関係者とみられる人物が露当局に摘発されたあとも「内部情報」の暴露は続けられている。
ウラジーミル・プーチン露大統領がウクライナ東部の「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」の独立を承認、平和維持のためロシア軍を派兵した翌日の2月22日、「SVRの将軍」は「これはウクライナを乗っ取るという大計画の第一歩だ」と投稿した。
ウクライナに侵攻した同月24日にはこう警鐘を鳴らしている。「戦争の早期終結に惑わされてはいけない。これは始まりだ。モルドバ、コーカサス、バルト三国の計画がある」。「早期終結」とあるのは、プーチン氏が「民間人の犠牲は考慮せずに、ウクライナでの軍事作戦を2日間で成功させること」を指示していたからだ。
「プーチン氏の計算では2月27日に勝利演説を行う予定」だったという。
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https://www.newsweekjapan.jp/kimura/2022/03/2-5_1.php
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Source: おーるじゃんる